ブロークバック・マウンテン (2007.01.12)

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制作 : 2006年(アメリカ)
監督 : アン・リー
原作 : アニー プルー
出演 : ヒース・レジャー / ジェイク・ギレンホール / アン・ハサウェイ / ミシェル・ウィリアムズ

1963年、ワイオミング州ブロークバック・マウンテンで羊番をしていた20歳の青年同士が出会い、以降40歳になるまで、周囲の偏見に怯えながら逢瀬を重ねていく、なんだかちょっと切ないお話です。

この作品は 2006年のアカデミー賞最有力候補と目されていたのに、結果、「クラッシュ」に持っていかれたのが記憶に新しいでしょう。

同性愛なんて、伝統と格式ある保守的なアカデミー賞作品賞にはそぐわない、と暗に囁かれたとかなんとか、まぁ何にしたって、今の時代にだってそんなことを言ってるわけだから、当時の二人の置かれた状況はどんなに過酷なものだったろう。

この映画は「堰を切る」と言った感じのシーンがいくつも出てくる。
人は衝撃的で刹那、背景には美しく雄大なブロークバック・マウンテンの景色。
激しいけれど静かに流れて行く、そんな印象の作品でした。

最後に個人的な見解なのですが、ジャックは交通事故じゃないなって思ってしまった。
イニスの想像が正しいような気がして・・・・。

ジャックとイニスは同性だけど、ここに描かれている愛情はぜんぜん特殊じゃないんです。
人を愛するってこういうことだって分かるから、余計切なくなるのかも。

※若くして志半ばで急逝されたヒース・レジャー氏に哀悼の意をささげます。(2008年01月22日)

Tsotsi (ツォツィ) (2006.09.14)

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制作 : 2005年(南アフリカ)
監督 : Gavin Hood
脚本 : Gavin Hood
出演 : Presley Chweneyagae / Mothusi Magano / Percy Matsemela

2005年アカデミー最優秀外国語映画賞受賞作品。

舞台は「世界最悪の犯罪都市」と言われるヨハネスブルグ。
19歳のツォツィ(不良という俗語)はスラム街に暮らし、強盗を繰り返すギャングだ。

自分を馬鹿にした仲間に大怪我を負わせたツォツィは居場所を失い、高級住宅街に迷い込み、咄嗟的にBMWを強奪する。
運転していた女性を銃で撃ち、半身不随の重症を負わせたうえ、奪った車の中には生まれたばかりの赤ん坊が乗っていた。

印象的だったのは、ツォツィが車と一緒に奪ってしまった小さな命を手に掛けることはできず、赤ん坊を紙袋に入れて持ち歩くシーンだ。
途方に暮れ、同じスラム街に住むシングルマザーの少女に銃を向け授乳を強要するも、次第に少女と心を通わせるようになり、ツォツィは少しずつ「人間らしさ」を取り戻していく。

「わたしにこの赤ちゃんをちょうだい」
「いや、それはオレの赤ん坊だ」
こんな2人の会話から、人間の「生」や「尊厳」についていろいろ考えさせられる。

エイズ、貧困、格差、暴力と、どうしようもない社会情勢の中で生き抜く強さ持つ反面、安易に他人へ銃を向けてしまう現実。
満員の地下鉄で強盗をはたらくシーンや、車椅子の老人を執拗に追い回すシーンはかなりリアルで、近年まで人種隔離政策を敷いていた南アフリカの哀しい現状が生々しく伝わってきます。

全体的にセピア色な非常に物悲しい映像、ツォツィの尖がった表情と時々覗く幼い表情、私にとってこの作品は結構衝撃的で、とても印象深いものとなった。

ヨハネスブルグ (フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

フライ,ダディ,フライ (2006.02.07)

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制作 : 2005年(日本)
監督 : 成島出
原作 : 金城一紀
脚本 : 金城一紀
出演 : 岡田准一 / 堤真一 / 須藤元気

最愛の娘が他校の男子生徒に暴力を振るわれ、娘は心を閉ざしてしまう。
そんなとき、父が起こした行動は、その男子生徒との決闘だった・・・・。

「おっさん、空を飛びたくないか?」

なんだかわざとらしい台詞も多いが、でもグッと来てしまうのが不思議なところ。
しかも、冴えない中年おっさんの役に堤真一はかっこよすぎる(笑)。

幸せな家庭がある事件を通して崩壊していくストーリーはかなりベタで、ありえない設定も多いが、ホロリと切なくなるシーン満載。

家族(父)の愛がスポットなのでしょうが、ちっとも真剣さが見えない 「ゾンビーズ」 に一番の「愛情」を感じました。

彼らは「偏差値が脳死と判断されてしまう血圧値ぐらいしかない、学歴社会において『生ける屍』に近い存在だから」ゾンビ、と呼ばれたそうですが、彼らのキャラクターなしに、この映画は成り立ちません。
世界を変えるのはこういう人たちだよね。絶対に(笑)。

とても前向きになれる映画だと思います。

戦場のピアニスト (2006.01.22)

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制作 : 2002年(フランス・ドイツ・ポーランド・イギリス)
監督 : ロマン・ポランスキー
原作 : ウワディスワフ・シュピルマン
出演 : エイドリアン・ブロディ / モーリン・リップマン / トーマス・クレッチマン

ナチス占領下のポーランドで起こったユダヤ人迫害の話。
このタイトルからは想像も出来ない悲惨な戦闘・虐殺シーン。

恐ろしいことに、感動も涙も何もない。
過去、こんなにも淡々と「戦争」の理不尽さや恐怖を突きつけてくるメディアに出会ったことがあっただろうか。

国の情勢や政治を全く知らない、ごく一般人の立場から見た戦争とは、戦場とは、こういう状態なんだろうというのを、本当にリアルに感じ取った。

シュピルマンが命の危険に晒されるような厳しい状況におかれても、開けられない缶詰を決して手放さないところ、「生きる」ことへの執念に感服してしまった。

ナチス将校に職業を聞かれユダヤ人は「ピアニスト」と答え、ショパンを弾きはじめる。
この時シュピルマンは、このナチス将校に殺されることを覚悟したに違いない。
しかし、この絶望的な状況下、敬語で語りかけてくるこの将校との出会いとピアノの音色こそ、この映画、報われた唯一の瞬間だった。

グリーンマイル (2006.01.07)

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制作 : 1999年(アメリカ)
監督 : フランク・ダラボン
脚本 : フランク・ダラボン
原作 : スティーヴン・キング
出演 : トム・ハンクス / マイケル・クラーク・ダンカン

グリーンマイルとは、死刑執行部屋へ続くリノリウムの通路のこと。

死刑囚の希望をつなぐための嘘と裏切り
陰湿ないじめと残虐な仕返し
仲間の妻を救うために危険をも冒す友情
権力と欲望
人種差別に殺人に冤罪・・・・。

刑務所の本当に小さなコミュニティの中に「勧善懲悪」「優しいけど残酷」な事柄がぎっしり詰まっている。
そしてこの様々な残酷な事柄を背景に、リアルに死へと向かっていく。

恐ろしかったのが、電気椅子での処刑プロセス。
死への機械的手順を遵守せず、私情を挟むなどしてその按配を乱すと大惨事になる。

冤罪のコーフィの最期は執行する看守の想いが錯綜して、それはもう、ただ哀しくて切ない。

一方、ジングルス(ねずみ)を生き返らせたコーフィのファンタジックな能力で永遠の命を手に入れるポール。
しかし、家族や友人は死に逝き、生き続けるのが苦痛になる。

このストーリーで直感的に思ったのは、人の死がどうこう以前に、妙に宗教チックだなぁということ。
病気を治したり、罰や命を与えたり、コーフィは何かの教祖みたいだな、とか思って。

で、いろいろネット調べてたら「コーフィは、無実のまま十字架にかけられたイエス」という記述を幾つか見つけて、あー、なるほどな・・・・と。
「John Coffey」は「Jesus Christ」と同じイニシャルで、トム・ハンクス演じる「Paul」は「St. Paul (聖パウロ)」から来ているらしい。

・・・・何はともあれ、グリーンマイル、「ショーシャンクの空に」には及ばずか・・・・。

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